日 時: 平成22年3月7日(日) 10:00~16:00 (受付9:30)
場 所: 八王子市学園都市センター
(東急スクエア12階 イベントホールおよびセミナー室)
テーマ: 『聞く・聴く・効く ~私の声、
あなたの支援に活かされていますか?~』
参 加: 無料 (対象者:リハビリテーションに従事する全てのスタッフ)
内 容:
・シンポジウ
・一般演題 - 口述発表(17題)、ポスター発表(施設・地域活動・当事者活動紹介など20題程度)
日 時: 平成22年3月7日(日) 10:00~17:20
テーマ: 『聞く・聴く・効く
~私の声、あなたの支援に活かされていますか?』
参加者: 172名
第47回日本リハビリテーション医学会学術集会(鹿児島)(H22/5/20-22)において、「東京都南多摩圏域における地域リハビリ関連サービスに関する調査報告1、2」を2演題発表させて頂きました(発表者:地域リハビリテーション支援センター長 今村安秀)。会場では、「もっと詳細を教えて欲しい」など聴講者から多大なる関心を頂きました。ご協力頂きました多くの患者様(利用様)、リハスタッフの皆様に感謝申し上げます。
テーマ: 明日から始められるシーティング
開催概要
開催日: 平成22年2月10日(水)
会 場: 永生病院 リハビリ室
参加人数: 25名
講 師: 岩谷清一先生
(永生会 法人本部リハビリ統括管理部
教育担当係長 作業療法士)
内容
1.永生会におけるシーティング・クリニックの目的
・身体機能・生活環境に適した座位保持姿勢を提供するための、
入院から在宅までの一貫した車いす適合サービスの構築。
・シーティングクリニックの流れ
・必要性の判断⇒アセスメント・シートの作成⇒適合の実施⇒
試用⇒再評価⇒レンタル・購入/再適合
2.車いす適合の考え方
・評価の視点: 端座位―臥位―車いす座位
・端座位での評価: Hofferの分類
1.手の支持なしで可
2.手の支持ありで可
3.座位不能
・マット上臥位の評価:
基本肢位、腰部・骨盤の可動性、股・膝関節屈曲(⇒車いす種類選定)
・身体寸法の計測:
臀部の幅(座幅)、臀部後縁-膝窩(座奥行)、靴底-膝窩(座-フットサポート)、
座面-膝頭(アームサポート長)、座面-肩甲骨下角(もしくは肩峰)(バックサポート長)
・選定・適合:
目標とする座位姿勢の再現、身体寸法の測定値を目安とした調節、
試乗中の生活場面の評価、圧計測
・車いす座位能力分類にあわせた車いす・クッションの選び方
3.明日から始めるシーティングのヒント
個人専用の車いすを設定する。デモ品を借り結果のフィードバックをする。
病棟スタッフを巻き込む。物品の導入方法を考える。仲間を増やす。講習会等への参加。
4.症例報告
・4例 褥瘡治癒 機能回復 在宅復帰支援 生活圏の拡大
5.モジュラー型・ティルト・リクライニング型車いす製品のプレゼンテーション
(協力企業: 日本オートランニングシステム(株)、フランスベッド(株)南多摩営業所、
(株)ハートウェル相模原店、(有)十字会ケアステーション の各社様)
感想
- 車いす座位姿勢の重要さを認識しながらも、シーティングまでできていないのが現状でした。クッションの検討や部位調整を行ってより患者さんが過しやすい環境を作っていきたいと思いました。
- 改めてシーティングの大切さを実感しました。自分だけでなくまきこむ発想が大切だとよくわかりました。
- どうしても施設での金銭面での協力が得られない状況です。理事等の意識を変えることも大切だと思いますし、人に車いすをあわせることも本当に大切なことだと思いますが、現実をみると少々あきらめてしまう所も正直あります。
- 離床時間の延長がシーティングにより図れるという具体的な話を聞けたので明日より試みていきたいと思います。
- デモを混えてわかりやすかった。説明の仕方も丁寧で理解しやすかった。シーティングの理解と同時に考え方を浸透させることが重要だと思いました。
- シンプルな内容を時間をかけて経験することができました。
- あまり自分で勉強しない分野なのでとても勉強になりました。
- わかりやすくシーティングを学ぶことができありがとうございました。
- 車いすの種類も含めて知識が必要と思いました。
- シーティング・クリニックの活動・運営を参考にさせて頂きます。
- 新しい車いすがみられた良かったです。またとてもよい復習となり、エネルギーも得られました。
- もう少し開催時間が遅いほうがありがたい。
- 夕方でもあり実技が多いほうがよい。
平成21年度(2009年度) 実施講習会等の概要一覧へ
テーマ: 語ろう! 福祉用具の明日 ―連携が生み出す自立支援―
開催日時: 平成22年1月29日(金)
会 場: 八王子市学園都市センター
参加人数: 96名
講 師:
木之瀬 隆 (日本医療科学大学 保健医療学部
リハビリテーション学科 教授)
木内基容子 (八王子市健康福祉部介護保険課)
大塚道子 (八王子市地域包括支援センターめじろ)
岩谷清一 (永生病院)
多良淳二 (スマイル永生)
姫野信吉 (ハートウェル株式会社 商品部 次長)
内容
報告
1) 北欧(ノルウェー)では、テクノエイドセンターを軸とし、リサイクル福祉用具の管理と適合支援を行う制度が確立。日本の介護保険サービスにも適合支援が位置づけられることを期待したい。
2) 八王子市では49,510人が福祉用具貸与を利用し、デイサービス、ホームヘルプに次ぐ(16.3%)(H20)。福祉用具1人あたり平均給付額は要介護度が高い程上がる傾向にある。
3) 介護予防ケアマネジメントでは歩行器>手すり>杖の順にレンタル多く、生活支援事業では電話相談>徘徊高齢者探索機器の貸与に比べ、緊急通報システムは普及しにくい。
4) 永生病院では、入院中家屋評価、シーティング・クリニック、家族介護教室、講師派遣等を実施。地域リハ支援センターは、講習会と車いすデータベースで情報提供を進めている。利用者御家族からは身近に福祉用具適合の情報や窓口、迅速な対応への期待がある。
5) 外来、老健、通所、訪問リハスタッフ29名へのアンケートから、選定に関する相談が最も多いが、備品の不足に困っており、試用品により対応する場合が多いことが明らかになった。
6) 福祉用具貸与事業者が減る中量より質の向上のための取組が求められている。消毒・点検・品質基準やシーティングへの取組を通じた安心・安全の提供、チームケアを課題としている。
ディスカッション
セラピスト等は適合性を重視するが経済状況や価格面への配慮が不足し、サービス全体の中でケアマネの調整が必要な場合がある。⇔セラピスト側の努力も必要。住宅改修等の決定に時間がかかり、福祉用具給付と時間差が生じ、利用者が困る場合もある。適切な期間に適切なサービスを提供できることが大切。
感想
- 選定・適合のために、どこに相談したらいいかわからないことが問題。包括支援センター等、やや中立で情報の集まるところがよいと思う。(福祉用具専門相談員)
- 利用者さんの収入面を意識しているのか?御質問は非常に耳が痛い。ただ、情報提供を頂いてないのも現状。連携が今後も必要。(福祉用具専門相談員)
- 施設の方が福祉用具を借りるのに支給が出ない部分は問題(OT).老健等施設では福祉用具の整備について不足面、不備面が目につく。(PT)
- 専門性をそれぞれが登録し連携をとるとよいと思いました。行政分野のため、利用者の近くの方の現状と課題が伺えてよかった。(行政関連)
- レンタル事業者がPT、OTと話し合ってサービスで提供するといわれましたが、めったにそのような事業者には会いません。(看護師)
- 家族や介助者の意向で用具が選定されているまたは利用者の意向が自立支援になっていないケースがあるのでは?一度レンタル・購入したものが漫然と使われているのではないか。レンタルのみ長期継続の利用者が相当数。サービス担当者会議で福祉用具が全く話題に上らない。(行政関連)
問題点
- 事業者のサービス内容の違い(アフターメンテナンスの有無)。種類・価格に対して一定の指標がない、事業者により異なる。(PT等)
- 日本の家屋状況、高齢者の住まいは福祉用具の活用に適さず、福祉用具のよさや必要性があっても必ずしも在宅に持ち込めない場合が多い。(介護支援専門相談員)
- セラピストには時間にゆとりをもち相手の身になりチームケアの一員に(退院時サービス担当者会議で意見のみ述べ退席、家族が不快・不安)。(介護支援専門相談員)
- 介護保険適応項目・条件が限られていて、必要なのに高い金額での購入や自費レンタルせざるを得なくなる。融通を効いた助成制度必要。(福祉用具専門相談員)
- 5‐6点をデモで求めるケアマネがいるが、労力・運搬費等には対価がない。全部だめな場合は悲惨、持ち帰り費用は業者負担。絞る努力必要。(福祉用具専門相談員)
- 軽度の認定の方のベッド、車いすなどの利用手続きが大変で医師の書類もなかなかもらえず困る。(福祉用具専門相談員)
- 3モーター等の機能を利用してない利用者もいる(コンセントを抜いて利用しているケースも多い)、ベッドの見直し等はしないケースが多い。(福祉用具専門相談員)